谷太郎川

谷太郎川(やたろうがわ)は、地元では鉱泉湧出に因み湯出川の名でも呼ばれ、厚木市境界の林道終点の大小屋沢出合付近が谷太郎川マス釣り場上限となる。
以遠は青少年自然歩道が通じ、一の橋で二の足林道と接続する短い距離の相模川水系小鮎川支流である。残念ながら、支沢の多くは種沢としての禁漁区となっているので注意が必要である。
流域データ
流域主方位 NE ( 36 °)
主流長 4.3 km
最高標高 928.5 m
最低標高 129.6 m
平均標高 475.9 m
植林地 24.0 %
流域平均傾斜 34.5 °
道路延長 14.0 km
支流
谷戸沢
西の沢
ウツムネ沢
水の尻沢
不動沢
井戸沢
鳥屋待沢
小屋沢
足沢
足沢
マク岩沢
谷太郎沢
石割沢
手沢
大小屋沢
日引沢
不動尻沢
大山沢
谷太郎川と渓流釣り
かつては柿ノ木平川等の宮ヶ瀬湖付近が水源とされ、こちらを本流としていたようだが、実際の流れを見ると明らかにこちらの谷太郎川が本流のようで、厚木土木事務所でも小鮎川の水源は三峰山・辺室山としていることからもこの考えは間違いないところである。
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不動尻を源流とする小渓ではあるが、ネームバリュー(ユニークさ?)から近郊のアングラーであれば訪れた方も少なくはないと思う。
放流についても相模川漁連でイワナ・ヤマメ・ニジマスとそれほど多くはないが毎年続けられ、観光・温泉宿泊施設も多く、ほどほどに良い渓相などからもっと注目されても良い釣り場である。
谷太郎川のヤマメ釣り場は林道終点マス釣り場以遠とされているのだが、白引沢砂防堰堤以遠の不動尻前後がこの川の一級ポイントとなる。
地元愛好家の話としては雨後の増水時が狙い目で水量が落ち着いた時に差し返してくるようだ。
一見、林道終点以遠のマス釣り場上流にばかり目が向きそうだが、流程、ポイントともに少ないことを考え、下流域でもこぼれマス混じりでヤマメが釣れてくるので、権現橋あたりから入渓してのマス釣り場を迂回する遡行がベストプランと言える。
また、良渓で知られるマス釣り場以遠の旧不動尻キャンプ場跡から上流を目指すなら、広沢寺温泉近くからの二の足林道を経て行ったほうが良いかと思う。
ただし、キャンプ場跡以遠は本谷の白滝沢と深沢に二分され、遡行は険しく魚影も薄いので探釣程度の沢登りならどうかといったところ。
なお、東丹沢名物のヤマビル対策はくれぐれも対策を十分にされた上での釣行をおススメしたい。
上流部のように渓流探訪を楽しむといったわけにはいかないが、下流域や小鮎川本流筋の上流部にも魚影はあり、景観やマス釣り場からのニジマスを嫌わなければ、それなりに楽しめる釣り場でもある。
渓魚の往来の可能性を探るといった趣向を楽しみつつ、本流筋の柿木平川や和田川などと法論堂(おろんどう)付近と絡めた釣行も面白いと思う。
こちらも昨今では、少なからず魚影も復活しているようで、今後を期待しておきたい釣り場となっているようだ。
※小鮎川については別ページ参照。
漁場管轄とライセンス
厚木観光漁業協同組合
神奈川県厚木市厚木町1-10
電話: 046-222-2006
【URL】≫ http://atsugikanko.gyokyo.info
相模川漁業協同組合連合会
連絡先
神奈川県愛甲郡愛川町半原 914-3
TEL 046-210-3033
【URL】 ≫ http://www.sagamigawa-gyoren.jp
【イワナ・ヤマメ・ニジマス】 3/1~10/14
日=1,500円
年=5,000円
現=2,500円
谷太郎側の現在
2019年の台風被害は東丹沢の多くの釣り場に被害をもたらしたところではあるが、この谷太郎川においては被害が及ぶことが少なかったのは幸いである。
しかしながら、2020年の入渓者はコロナ禍においても盛況であったようで、少々の場荒れ気味となっている。
今後を踏まえて、放流強化など漁協も力を入れると思われるが、手軽に楽しめる釣り場には変わりはない。 2021.1.29
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