道志川下流(中道志)

道志川下流(中道志)

山梨県南都留郡道志村長又の山伏峠(山中湖村との境)付近に端を発し、道志山塊・丹沢北西部の山地に広がる森林が貯えた水を集めて道志村を横断。

神奈川県に入ると右岸が相模原市緑区津久井地区、左岸が同藤野・相模湖両地区の境を概ね東方向へ流れ、相模原市緑区三ケ木の津久井湖最上流部で相模川に合流する。

流域データ
流域主方位 NE ( 63 °)
主流長 22.3 km
最高標高 1431.1 m
最低標高 127.5 m
平均標高 465.8 m
道路延長 130.1 km

支流
南沢
長又沢
滝の沢
寺入沢
小屋戸沢
釜立沢
此の間沢
牧馬沢
西沢
観音沢
古沢

道志川下流と釣り

ほぼ全域で両岸は山地になっており、その狭間を縫うように蛇行しながら流れ、途中で多くの支流や沢を合流し、渓谷を形成する。

このページではいわゆる中道志(なかどうし)とならび、下道志(しもどうし)と呼ばれる最下流についても説明を含みます。


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道志村および相模原市緑区青根・青野原では、その周辺の境が流域の分水嶺に位置していることから、全域が流域面積に含まれる。

地図上で見てもわかるように意外に多くの沢である支流をを抱えているのがわかるが、この沢筋にもヤマメ(時にイワナ)が生息していることから亀見橋上流の第二発電所付近でも数は少ないもののヤマメの魚影はある。

最下流の漁協による放流はなされていないようで、事実上は漁業権放棄地になっているようだが、有志の放流やこの沢筋を種沢とする供給も十分に期待できる。

漁協もHPなどで、放流地点に青根大河原とアナウンスすることがあるが、奥相模湖上流は此の間沢出合付近の相模川漁連管轄地の大河原ではないかと思われるので、これも参考までに。

いずれにせよ、流れのスケールなりに大物も十分に期待できるわけで、一発狙いのアングラーは一度訪れてみてはどうだろうか。

マス釣り場が存在する影響、くわえて谷も深いといった条件からニジマスも意外に残り、豊富なのに驚くはずだ。

時期にもよるが、最下流でのルアーフィッシングではサクラマスや巨大化したニジマスが釣れる。

津久井渓谷と鼻曲がりアユ、そしてカワマス

道志川は往時「鼻曲がりアユ」と幅広ヤマメの産地として知られ、関東でも古典的な釣り場として知られ、昭和51年発行、榛葉栄治の「釣魚礼賛」の中でも「道志川の鼻丸山女魚」として関東随一と紹介されている。

それだけにかつてより渓魚の知られた名溪である。

「神奈川総合開発事業」と称し、昭和36年(1961)から昭和40年(1965)にかけて津久井湖(城山ダム)が完成した。

これにより、すでに昭和22年(1947)からあった相模湖(相模ダム)に挟まれるように水没したのが津久井渓谷である。

美女谷(底沢川)合流点の弁天橋辺りが往時の面影をとどめている唯一の風景だと言われている。

本流域のヤマメに関してはこの津久井渓谷からかつては生息していたと言われ、「カワマス」と呼ばれたサクラマスも豊富だったようだ。

こういった点を踏まえた上で「河口から激しい流れを遡って曲がった」とする「鼻曲がりアユ」、これも古典と言わざるを得ず、遠い昔の話のようである。

だが、鮑子にある横浜水道取水口付近までは、津久井湖でサクラマス化したものがワカサギの遡上などに集まり遡上して姿を見せる。

こういったところは往時をしのばせるといったところだろうか。

漁場管轄とライセンス

当ブログでもよく質問されるのだが、奥相模湖より下流については有志の会及びイベントなど以外に漁協による渓魚放流の事業は行われてはいないようで(青根地区は除く)、事実上は漁業権放棄地(アユを除く)のようである。

津久井漁業協同組合
〒220-0201 神奈川県相模原市三井278
TEL090-5428-5637(道志川)
TEL090-4092-2838(神ノ川)

相模川漁業協同組合連合会
連絡先
神奈川県愛甲郡愛川町半原 914-3
TEL 046-210-3033
【URL】 ≫ http://www.sagamigawa-gyoren.jp

【漁期】

【イワナ・ヤマメ・ニジマス】 3/1~10/14

日=1,500円
年=5,000円
現=2,500円増
雑魚=800円
中学生=半額(日釣・雑魚)